麻雀界初のプロリーグであるMリーグが大成功に終わった2019年。
以前は運要素の強い麻雀と言うゲームのプロは軽視されていました。
しかし麻雀プロの打ち回しが大々的にテレビで放映されるようになると、麻雀プロへの風当たりはかなり変わりましたよね。
麻雀というゲームは実力で左右されるということに気づいた方が多かったからです。
- 「でも、そもそも麻雀プロってどうやってなるの?」
- 「将棋の奨励会のような組織はあるの?
- 「限られた人しかなれないんじゃないの?」
という疑問が湧いてきますよね。
結論から言うと、「麻雀プロは志さえあればだれでもなれます。」
ここからは麻雀プロになるために必要なことをまとめます。
記事のざっくりした内容
麻雀プロとは
麻雀プロとは、日本に存在する麻雀プロ団体に所属している人のことです。
日本には
- 日本プロ麻雀連盟
- 日本プロ麻雀協会
- 最高位戦日本プロ麻雀協会
- 麻将連合-μ-
- RMU
- 101競技連盟
と6つの麻雀プロ団体があります。
上記の団体いずれかに所属していれば麻雀プロを名乗れるんです。
ただし、101競技連盟に関しては団体内で使われているルールが他団体に比べて特殊なためテレビ対局に出演することは殆どありませんし、認知度も他の5団体に比べて劣っています。
なので、ここからは101競技連盟以外の5団体の麻雀プロに絞っています。
同じボードゲームの将棋の場合日本将棋連盟という団体のみでプロを仕切っているため、プロとアマチュアの境界がはっきりしています。
しかし麻雀はプロになる過程が団体ごとに違うため、麻雀プロという肩書き自体が曖昧なものになっています。
麻雀プロになるには
麻雀プロになるには、麻雀プロ団体が開いているプロ認定試験を受験して合格する必要があります。
プロ認定試験は誰でもタダで受けられるわけではありません。
満18歳以上の方(高校生不可)で受験料が必要です。
なぜ18歳以上でなければならないかというと、プロテストの実技試験の際に雀荘を利用するからです。
雀荘は風営法の管理下にあるため、18歳未満は雀荘に入ることができないんです。
パチンコ店などと同じですね。
プロ試験は基本的に
- 筆記試験
- 実技試験
- 面接
の3つで構成されています。
筆記試験は
- 符計算
- 他面張の待ち判別
- テンパイチャンス牌
- 麻雀のルール
- 点数計算
- 用語
などの問題が出題されるテストです。
実技試験は実際に受験者と卓を囲んで麻雀を打ちます。
- 基本的な牌効率はできているか
- 他人の手本になるような牌さばきになっているか
- マナー違反はしていないか
などがチェックされます。
面接は
- プロ雀士を志した理由
- 麻雀界を発展させる気概があるか
などを質問されます。
麻雀プロだけでは生活できない
例えばプロ野球選手になれば、球団から年俸を貰えますよね?
しかしプロ雀士になったからといってお金はもらえません。
むしろ年会費を団体に支払う必要があります。
なぜならプロ雀士はあくまで資格に過ぎないからです。
医者や栄養士になったとしても、資格を持っているだけではお金になりませんよね。
現在日本にはプロ雀士が500人以上います。
しかしそれらの中でプロ雀士としてのみで生活している人は20人ほど。
残念ながら現在のプロ雀士は麻雀のみでは生活できません。
多くのプロ雀士は、サラリーマンとして働いたり、雀荘スタッフとして働いたりしています。
また専業のプロ雀士であっても、収入源は雀荘やパチンコ店のゲスト料がほとんどです。
あなたが目にしているテレビ対局のみで生活できている人はほとんどいないのが麻雀界の現状になっています。
麻雀プロになるために必要なお金
麻雀プロになるためにはプロテスト受験料が必要。
以下の表は各団体の受験料をまとめたものです。
団体名 | 受験料 |
日本プロ麻雀連盟 | 15,000円 |
日本プロ麻雀協会 | 20,000円 |
最高位戦日本プロ麻雀協会 | 15,000円+申込料3,000円 |
麻将連合‐μ‐ | 3,000円 |
RMU | 5,000円 |
プロ団体の中でも特に主要な
- 日本プロ麻雀連盟
- 日本プロ麻雀協会
- 最高位日本プロ麻雀協会
の3団体は格が高い分受験料も高く設定されています。
その一方で、
- 麻将連合‐μ‐
- RMU
は比較的新しい団体でまだまだ会員数も少ないので受験料は安いです。
また、麻雀プロテストに合格してめでたくプロ雀士になれたとしてもプロ資格を維持するために年会費がかかります。
以下の表は各団体の年会費をまとめたものです。
団体名 | 年会費 |
日本プロ麻雀連盟 | 50,000円 |
日本プロ麻雀協会 | 30,000円~ |
最高位戦日本プロ麻雀協会 | 35,000円~ |
麻将連合‐μ‐ | 6,000円 |
RMU | 36,000円 |
最も高額な年会費なのは日本プロ麻雀連盟の50,000円です。
逆に最も安いのは麻将連合‐μ‐の6,000円。
また日本プロ麻雀協会と最高位戦日本プロ麻雀協会は年会費とは別にリーグ登録費がかかります。
協会の場合は20,000円、最高位戦の場合は35,000円が必要です。
麻雀プロテストの試験はどういう問題が出るの?
各団体のホームページにはいままでのプロテストで出題された過去問がアップされています。
麻雀プロテストの問題例
例えば、下のような点数計算の問題や、
次の牌姿の点数を答えなさい。
アガリ牌
待ちを答える問題や、
次の牌姿のとき、待ちとなる牌をすべて答えなさい。
麻雀のルールを問われる問題や、
Q.さいころはすべて(一度振り・二度振り)である。
Q.パオが適用される役満は全部で(3つ・4つ)である。
麻雀用語を説明する問題など
Q.海底牌とは
Q.順子とは
主に麻雀全般のことについての問題です。
ルールの部分については各団体ごとに採用しているものが異なるので、受験予定の団体ルールを熟読することをおすすめします。(上記の問題は第34期日本プロ麻雀連盟プロテストより抜粋)
プロテストの合格点は?
プロテストでは満点を取る必要はありませんが、少なくとも7割以上は必要です。
しっかりとした麻雀の知識があればすべて解ける問題になっています。
麻雀の実力はどれくらい必要?
プロテストには筆記試験のほかに実技試験があります。
実技試験のテーマは「あなたにプロを名乗れるだけの実力や作法があるか」です。
とはいってもトッププロのような精度の高い読みができている必要はありません。
- 最低限の牌効率
- 牌さばきは綺麗か
- 強打をしていないか
- なぜその打牌をしたのかを説明できるか
などがチェックされます。
受験者同士で何半荘は打つので、思いっきりマイナスしてしまうと合格は厳しいかもしれません。
面接で聞かれることは?
プロテストの面接は一般的な企業の採用面接とほぼ同じ。
- 麻雀プロを志した理由
- なぜこの団体を選んだのか
- 麻雀プロとしての活動を全うできるのか
などが面接で聞かれる内容です。
面接官相手にきちんとした受け答えができれば問題ないと思います。
僕の周りにもプロ雀士の方が多くいますが、どの方も「あんまり面接は重要じゃない」とおっしゃっていました。
よっぽど面接官に悪い印象を与えなければOKです。
プロテストの合否は筆記と実技でほとんど決まります。
まとめ
今回は、【麻雀プロになるには?必要な知識や受験料や実力やテスト内容をまとめました】という記事でした。
麻雀界初のプロリーグであるMリーグが大成功に終わり、以前とは考えられないくらいの注目度になっている麻雀プロという職業。
でもどうやってなるのかはいまいち知らなかった方も多いのではないでしょうか?
この記事を読んで、少しでも麻雀プロという職業に興味をもっていただけたら幸いです。
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