先日「自民党頭脳スポーツとしての健全で安全な麻雀を推進する議員連盟」(仮称)設立総会開催という記事がありました。
2018年は麻雀界初のプロリーグであるMリーグが発足した、まさに変化の1年でした。
このニュースは麻雀業界で働いている僕としても、素直に嬉しいことです。
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今回は麻雀がオリンピック競技になるための問題点や確率を徹底的に考えてみました。
記事のざっくりした内容
オリンピック競技として向いている点
まずは麻雀がオリンピック競技として向いている点について考えてみました。
①知的ゲームである
麻雀は知的ゲームです。
老人ホームなどでは、老化防止のために麻雀を取り入れている所も多いです。
また、「飲まない、賭けない、吸わない」をスローガンとして掲げている健康麻雀も全国各地で開催されています。
健康麻雀をされている方は年々増加している傾向にあります。
それだけ麻雀が脳の老化防止に効果的なんですよね。
実際麻雀を打つと、かなり考えることが多いことに気付かされます。
②ドラマチックな展開が多い
スポーツを観戦している時に1番興奮できるタイミングは、ドラマチックなことが起きた時ですよね?
- 弱いチームが強いチームに一矢報いる時
- サヨナラホームランで逆転勝ちした時
- 敗退濃厚の所から勝ち上がった時
どれもかなり興奮できるタイミングです。
麻雀はそんなドラマチックな場面が頻繁に訪れます。
- 山に残り1枚しか無い牌をツモって逆転する
- 役満をアガる
- 絶望的な点差から親番に大連荘して逆転
どれも手に汗握る興奮を得られます。
強いところが順当に勝つスポーツって見ててもあんまり面白くないですよね?
どこが勝つか最後まで分からないという面白さが麻雀には備わっています。
③老若男女が楽しめる
麻雀はテーブルゲームのため、体力はほとんど必要ありません。
例えば世界で1番競技人口が多いスポーツはサッカーです。
サッカーはモロに体力が影響するスポーツですよね。
なので、実際にプレイする体力が無いご高齢の方はサッカーを見ても感情移入しづらいと思います。
でも、麻雀は体力が必要ないので、
- 「自分ならこうする」
- 「あの選手へたくそだな」
のようにまるで自分が選手になったかのように観戦できるんですよね。
感情移入してスポーツ観戦できるのは、流行るスポーツの大きな要因です。
オリンピック競技としての問題点
と、まずメリットから考えました。
しかし、麻雀がオリンピック競技になるには問題点が山積みです。
今度は問題点について考えてみましょう。
①賭け麻雀としての側面が強い
健康麻雀やネット麻雀が全国的に普及しているといっても、一般人が麻雀を打つのは雀荘です。
ノーレートの雀荘もありますが、多くの雀荘ではお金を賭けて麻雀を打つ、いわゆる賭け麻雀が主流です。
フリー雀荘のシステムは現役雀荘メンバーがフリー雀荘のあれこれからデビューの仕方まで全部教えます!で詳しくまとめています。
確かにMリーグに出場している麻雀プロは賭け麻雀を行っている雀荘に出入りできなくなるなど、業界全体で麻雀をクリーンなイメージにしようとしています。
しかし、現状一般人がプロの対局を見て麻雀を打とうと思った時、お金を賭けないと麻雀出来ないんですよね。
未だに多くの麻雀愛好家が麻雀=お金を賭けるものだと認識しています。
また麻雀人口が増えれば増えるほど、雀荘に出入りする方が増えます。
つまり、麻雀がメジャーになればなるほど賭け麻雀を行っている雀荘の売り上げが増えるというジレンマに陥ります。
「じゃあ賭け麻雀をしている雀荘をなくせばいいじゃん」
って思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ほとんどの雀荘は賭け麻雀を行うことで売り上げを出しています。
すなわち賭け麻雀をなくすということは、街にあるほぼすべての雀荘を閉店に追い込むことになります。
なので、ギャンブルと麻雀を切り離すことは事実上不可能です。
②打半荘数
麻雀は運がかなり絡むゲームです。
なので、プロ団体のリーグ戦は多くの打半荘数をこなす日程が組まれています。
しかし、オリンピックは2カ月弱しか日程がありません。
つまり、限られた日程でむりやりスケジュールを組まなければいけないんですよね。
適切に実力を反映させるには、多くの半荘をこなさなければいけません。
オリンピックという限られた日程で、どれくらいの半荘で運営するのかはかなり大事です。
③日本と中国でルールが違う
麻雀の競技人口は日本国内では約500万人です。
アジア全体では3.5億人といわれています。
一見すると競技人口が多く見えますが、麻雀発祥の地の中国と日本ではルールが違うんですよね。
なので、世界のスタンダードルールをなににするかはかなり難しいところです。
多少のルールの違いならまだしも、日本式と中国式はほとんど別物といっても過言ではありません。
④ルールが難しい
麻雀が一般に普及しない大きな理由に「ルールが難しい」ことが挙げられます。
例えば
- サッカーならゴールにボールが入れば1点
- 野球ならホームベースを踏めば1点
- チェスならキングを取ったら勝ち
のように、どうなったら得点が増えるのか、またどうしたら勝ちになるのかが分かりやすいです。
しかし麻雀の場合、得点の入り方が何パターンもあります。
また、一見すると同じような形なのに、得点が違うこともあります。
さらに、麻雀の役はとても多いです。
日本式の麻雀だと一般的なルールでも40種類近くあります。
「今どの役が出来て何点なの?」
というのがパッと見で分かりづらいんですよね。
⑤プロ団体が多すぎる
麻雀のプロ団体は大きく5つに分かれています。
麻雀のプロ団体については麻雀プロ5団体の特徴を徹底的かつ簡単にまとめてみた!【これであなたも麻雀通】で詳しくまとめています。
以前バスケットボールで、日本のプロリーグが2つに分かれたために、オリンピック出場資格を剥奪されかけたということがありました。
プロスポーツ化を推し進めるうえで、団体が分裂している状態は好ましくないです。
なぜなら、団体ごとに人気が分散してしまうため、大きなムーブメントになりづらいからです。
昔アントニオ猪木とジャイアント馬場に代表されるプロレスは絶大な人気を誇っていました。
しかし、団体の分裂を続けた結果、人気は分散し日陰のスポーツになってしまったのがいい例です。
だれが「最強」か決められないんですよね。
また、麻雀のプロ団体はそれぞれ喧嘩別れの分裂です。
そのため団体の垣根を超えた交流は少ないんですよね。
最近になってサイバーエージェント社長の藤田晋さんによって、団体を問わない大会が多く開かれるようになりました。
それでも各団体の溝は依然かなり深いです。
麻雀がオリンピック競技になる確率は○○%だ
「で、実際に麻雀がオリンピック競技に採用される確率はどれくらいあるの?」
という質問ですが、現時点では1%未満だと思います。
というのも、まだ自民党で研究会が発足しただけです。
さらに、今年Mリーグに出資している団体はサイバーエージェントに所縁のある企業ばかりです。
これが、今まで麻雀に関係してこなかった団体が参加するようになるまで波及すれば、オリンピック競技化も現実的になるでしょう。
一麻雀ファンとして、サイバーエージェントの藤田晋さんの麻雀への尽力には頭が上がりません。
今すぐに麻雀がオリンピック競技になる確率は限りなく低いですが、可能性は0ではないです。
これからの麻雀界の動向から目が離せません。
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